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現役看護師がマタハラ体験を告白!対処法も解説!!

雨芽

こんにちは、現役病棟看護師の雨芽です!

臨床経験がまもなく10年の看護師です。

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 Twitter:あめ

悩む看護師
  • 看護師しながら仕事をするのが不安
  • 看護師でもマタハラってあるの?
  • マタハラを受けたときどうしたらいいの?

 

最近マタハラというワードをよく聞きます。

 

マタハラとはマタニティ・ハラスメントの略であり、妊娠している女性に対しての嫌がらせや不当な扱いを指す言葉です。

 

看護師という仕事は時に命が生まれる現場にも、命が消える現場にも直面する命と密接に関わる仕事です。

 

しかし、今にも昔にもマタハラという存在が看護師の間にもあるというのはご存知でしょうか。

 

わたしも以前の職場でマタハラを受けた身です。

 

今回は、看護師であるわたしが受けたマタハラの体験とマタハラを受けた際にどのような対処を行ったらよいかについて紹介します。

  • 現在妊娠中の看護師
  • マタハラを受けていて対処法を知りたい
  • マタハラを受けたらどこに相談したらいいのか知りたい
  • 看護師のマタハラの実態を知りたい
  • これから結婚・妊娠予定のある看護師

現役看護師のマタハラの実態とは?

同じ看護師から受けたマタハラ体験

看護師の現場はまだまだ女性が多い職場です。

 

本来なら妊娠出産を経験している、これから経験する女性が多いため、妊婦に優しい現場であるはずです。

 

しかし、看護師の現場では昔から妊婦に対する不当な行いが行われているのです。

悩む看護師
嫌がらせで悩む看護師って意外と多いのよね。

わたしが実際に体験したものの一部を例に挙げると、

  • 夜勤・休日日勤が免除にならない
  • 残業は毎日
  • 体位変換に積極的にいかされる
  • 師長から毎日堕胎を勧められる
  • わざと転ばせる

例に挙げた他にもたくさんのマタハラもパワハラもいじめも受けてきました。

 

今考えればとても尊い命に関わる看護師が行っているとは信じられないものばかりです。

 

わたしが受けたマタハラを種類別に紹介しますね。

マタハラには種類がある?

NPO法人マタハラNetによるとマタハラは4つに分類することができるとされています。(参考:NPO法人マタハラNetよりマタハラの基礎知識

  • いじめ型
  • 追い出し型
  • パワハラ型
  • 昭和の価値観押し付け型

 

マタハラのいじめ型は、妊娠や出産をする女性が休む際に業務をカバーする同僚の怒りの矛先が妊娠している女性や育児中の女性に向けられるものです。

 

わたしが受けたマタハラを例に出すと、

つわりでトイレに行くことが日常よりも増えた際に「妊婦だからってサボれていいよね」と言われた。

切迫早産傾向でお腹が張っていたためゆっくりめに廊下を歩いていると「邪魔」と言われた。

子どもの熱で保育園から連絡を受けたら、「ズル休みなんだから明日の日勤こき使うから覚えときな」と言われ、次の休日日勤で先輩の患者様のケアも全て押し付けられた。

 

これらのわたしが受けものは、同僚から妊婦や育児を理由にしたいじめをマタハラのいじめ型に相当します。

 

マタハラの追い出し型は、妊婦を理由に労働から排除する動きをされるケースです。

 

大抵の場合このケースは泣き寝入りすることが多いとされています。

 

わたしの例を挙げると、

「妊婦が看護師だと患者がかわいそうだから出勤してこないで」と言われる。

「妊婦は使えないから事務作業でもして迷惑かけないよう日々考えて行動して」と事務作業以上のことを許してもらえない

 

このわたしが受けたマタハラのように妊婦を理由に、本来行う業務から排除されりことを追い出し型のマタハラといいます。

 

次にマタハラのパワハラ型とは、妊婦や育児を理由とした休業や時短勤務をさせずに労働を強制することを指します。

わたしの例をだすと、

自身の業務が終わり、定時に帰ろうとすると担当でないはずの即入の対応を言い渡され、残業を強制される。
「妊婦だから残業できない、夜勤できない、休日日勤ができないなんて甘え」と妊婦や育児をしていることを良しとしない言動をされる

「業務につけないなら堕ろすか、辞めるのが筋でしょ」と上司に詰められる

「産休後また働こうなんて思っているのお気楽だね」と先輩からイヤミを言われる

 

このように長時間働けない社員に対して長時間労働を強制させたり、産前産後の休業の利用を言うとイヤミを言うなどというものがマタハラのパワハラ型に当てはまります。

 

マタハラの昭和の価値押し付け型は、昭和の女性は子育て、夫は稼いでくるなど性別役割分業の価値観を押し付けるものです。

わたしの場合を例に挙げると

「夫が鳶さんなんだから妊婦なんだしやめればいいじゃない」と言われる

「妊婦なんだから、動かないで」と主任に言われる

 

このように一見妊婦を気遣っているように見えて、女性は妊娠出産をしたら家庭に入るべきという価値観を押し付けることが昭和の価値観押し付け型のマタハラです。

 

これまでわたしのマタハラ経験を交えながらマタハラについて紹介しましたが、わたし以外にも看護師でマタハラを受けている人はいるのでしょうか?

他にも看護師でマタハラの経験者はたくさんいる?

看護rooによると34%の看護師はためらいなく報告できたという回答に対し、何らかの理由でためらいがあったと答えている看護師は66%にものぼります。(参考:世論deナース「職場への妊娠報告、ためらうことなくできた?」

 

この結果により看護師は妊娠をしても報告のしにくい職場ということがわかります。

 

では、なぜ看護師が妊娠を報告しにくい職場となりやすいかというと、看護師は普段重症患者様もケアしますよね。

 

こんな重症患者様もいるのに《妊娠は病気じゃない》というマインドが働いているためだと考えられています。

 

また、看護業界は慢性的な人で不足によって、妊娠を申し出ることによって同僚への負担が大きくなってしまうことなどを考えてしまうと中々報告しにくい状況となってしまいます。

看護師の3割は切迫早産経験者?!

日本医療労働組合連合会が実施した「看護職員の労働の実態調査」によると看護師の切迫流産や切迫早産率はほかの女性労働者の2倍となっていることがわかっています。(参考:日本医療労働組合連合会が実施した「看護職員の労働の実態調査」

 

女性の労働者の切迫流早産の割合が17.1%に対し、看護師の切迫流早産は34.3%にのぼります。

 

看護師の3人に1人は切迫流早産を経験していることになります。

悩む看護師
看護師のストレスや負担がどれほどかわかる結果ですね…

 

実際にわたしも第一子妊娠中は夜勤明けにお腹の張りがいつもより強いなと思って病院に行ったらそのまま切迫早産で入院になった経験があります。

 

夜勤や準夜勤などの時間は特にお腹が張りやすくできるなら妊娠がわかった時点で夜勤をするかどうかはよく検討した方が良いですね。

 

他にも看護rooの調査では、立ち仕事や移乗や重いものの運搬、時間外労働、感染リスクのある作業などが負担であったという意見がありました。(参考:「妊娠中の可看護師業務、あなたが一番つらかったのは?」

 

しかし、このような業務上の配慮がかけているというのはマタハラとなります。

 

そのため管理職の方は加害者にならぬよう妊娠している看護師への業務上配慮をぜひ要検討していただきたいですね。

雨芽
わたしのような経験をほかの看護師をはじめ女性労働者に経験してほしくない!!

過去にマタハラ裁判があった?

マタハラというワードが広まる前はわたし以上に不当な扱いを受けた看護師もいます。

 

新潟県高田市の国立病院にて1956年から2015年の59年という約半世紀に渡って出産制限を行っていたことがわかっています。

 

この事件は1959年当時の新聞より、

「この出産制限は完全看護など患者へのサービスの必要から、(1)出産者1人の産休期間は90日とし、年間4人とする、(2)出産者と出産者の時間的な開きを90日間おくこと、(3)この問題について看護婦相互で話し合い産児制限によって病院に迷惑をかけないこと、などを骨子としている。当時、既婚看護婦は12人だったので、この方法をとると3年に一度だけ子供を産める計算になっていたが、現在は、既婚看護婦は23人に増えたため、6年にほぼ一度しか出産できない状態になっている。また出産時期は既婚看護婦で作っている互助会の話し合いで決めており、自分の割当期間内に妊娠しない場合は、現在では約6年間も子供を産むことができない……」

(引用:1959年8月27日朝日新聞朝刊)

と報道されたものです。

 

このようなマタハラの被害は現在でも行われています。

 

2015年には厚生労働省雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課がマタニティーハラスメントを行ったとして男女雇用機会均等法に違反と茨城県牛久市内の医療法人医心会牛久皮膚科医院を公表したことが記憶に新しいです。

 

これは同年に20代の看護助手が院長へ妊娠を報告したところ、報告してから2週間後「明日から来なくてよい。妊婦はいらない」と妊娠を理由に突然解雇したとされています。

 

マタハラによってこの院長の実名まで公表されましたが、実名での好評はこれが日本ではじめてのこと。

 

実名公表された理由として、被害にあった女性より厚生省へ相談があり、厚生省から採算の助言や指導、勧告を行ってものの改善がみられなかったため実名公表に至ったということです。

マタハラは法律違反!

上記のように妊娠を理由に解雇は男女雇用機会均等法に違反することになります。

 

また、労働基準法により以下のことが定められています。

(危険有害業務の就業制限)
第六十四条の三 使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺ほ育等に有害な業務に就かせてはならない。
○2 前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。
○3 前二項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、厚生労働省令で定める。
(産前産後)
第六十五条 使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。
○2 使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。
○3 使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。
第六十六条 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十二条の二第一項、第三十二条の四第一項及び第三十二条の五第一項の規定にかかわらず、一週間について第三十二条第一項の労働時間、一日について同条第二項の労働時間を超えて労働させてはならない。
○2 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
○3 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。
(育児時間)
第六十七条 生後満一年に達しない生児を育てる女性は、第三十四条の休憩時間のほか、一日二回各々少なくとも三十分、その生児を育てるための時間を請求することができる。
○2 使用者は、前項の育児時間中は、その女性を使用してはならない。
(引用:労働基準法

この労働基準法により、妊婦が申し出れば身体的負担となる時間外や夜勤、休日日勤などを避けることができます。

 

そのため、残業の強制や夜勤の免除を申し出ても却下するというのはこの労働基準法に違反していることとなります。

 

育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律によると育児休暇は原則子どもが1歳に達するまで習得することが可能であると定められています。

 

そして育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律は令和3年より育児や介護を行う労働者が、子の看護休暇や介護休暇を時間単位で取得することができるようになります。(参考:厚生労働省

 

働く女性は意外とこれらの法律を知らないことが多く、例に漏れず看護師もこの法律を知らないという人が大勢います。

 

このような法律があることを知っているだけで、妊婦や子育てを行う看護師が事前に対策をとれることも十分にあります。

 

そのためこれを機にこんな法律があるという存在について認知しておいてください。

雨芽
知っているというだけで強みだとつくづく思います!

看護師がマタハラを受けたときの対処法

わたしのマタハラを例に紹介しましたが、マタハラをしている加害者全員が悪意があるわけではないということが厄介です。

 

また、マタハラは中々周りには伝わりにくいです。

 

マタハラは対策をしっかりとわかっていれば未然に防ぐことも可能です!

マタハラ専門相談窓口に相談

マタニティ・ハラスメントは先ほど紹介したとおり、法律違反となる可能性があります。

 

そのため、マタハラを受けた際にはプロの専門家に相談しましょう。

 

マタハラを受けた証拠を確保後弁護士や労働基準監督署へ相談してみましょう。

 

また、NPO法人マタハラNetは女性が安心して妊娠や出産、子育てを行いながら働くことができる社会を理念にしているマタハラ専門の相談窓口となっています。(参考:NPO法人マタハラNet

 

看護師だけでなく一般の方でもマタハラについて悩んでいるという方は、ぜひ相談してみてください。

信頼できる上司へ相談し、改善を依頼

病棟に信頼できる上司が居る場合には、マタハラを受けていることを相談し、病棟での改善を要求してみるというのも一つの手段です。

 

わたしのように師長からマタハラを受けている場合には、師長のさらに上司である看護部長へ相談してみるといいかもしれませんね。

 

この相談の際は明確な証拠があると順序よく相談から改善への要求が通りやすいです。

配属先の変更を申し出る

病棟自体がもう無理と思ったら、上司や人事部に配属異動希望を訴え、配属先の変更を申し出ることも可能です。

 

配属先を変えることでマタハラ加害者を避けることもその環境から脱出することが可能となります。

最終手段は退職

これは最終手段となりますが、退職すればマタハラを簡単に避けることができます。

 

稀にマタハラで辞めることに意地になって【自分は悪くないのに逃げたくない】と感じている方もいます。

 

しかし、考えてみてください。

 

あなたのお腹の中には何にも変えられない大切な命が宿っています。

 

わたしの母はマタハラを職場で受けてもそのまま我慢し、私の妹となるはずだった命を流産して失っています。

 

失ってからでは遅いのです。

 

妊娠している看護師の4人に1人は切迫流早産を経験しています。

 

看護師は命を扱う現場だからこそ、厳しい現場であるのはある程度仕方がないことなのかもしれません。

 

しかし、度の超えたマタハラなどの嫌がらせはストレスでしかなく、当然母体にもお腹の赤ちゃんにも良い環境とは到底言えません

 

赤ちゃんを守るためにも、マタハラをするような職場にすがらずこちらから願い下げだバカヤロー位の気持ちで退職した方が良くはありませんか?

 

そして、看護師という仕事は良くも悪くもどこもかしこも慢性的な人員不足です。

 

そのため、いつでも復職や転職が可能であり、退職も1つの選択肢ということをぜひ覚えておいてくださいね

雨芽
退職は逃げではなくて守ること、未来の自分の成長のために必要!

 

そして、働く女性にぜひ読んで欲しい本を紹介させてください。

この本は働く上で読んでいて損はありませんでした。

 

興味がある方は一度読んでみてくださいね。

 

看護師の復職や転職は情報収集の面や順序よくすすめられることから転職サイトの利用を自身の経験等から勧めています。

 

近日中になぜ看護師が転職サイトを利用すべきなのか記事をまとめますね。

まとめ

看護師のマタハラと対処法についてをわたしの経験を例に紹介しました。

 

周りが妊婦を大切にするのは当たり前ですが、赤ちゃんを守るのはお母さんだけです。

 

対処法を行い、最終手段として退職を選んだとしてもそれは恥ずかしいことではなく、赤ちゃんも未来の自分も守ることに繋がります。

 

一番はマタハラというものがこの世からなくなることですが、妊娠しているときや育児をしながら看護師として働いているときにどうしても無理!と思ったときこの記事を参考にしてくださいね。

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看護師こそセルフケアが充足していない現状より、セルフケアナースを設立。看護師・看護学生の悩みを解決する情報を紹介しています。セルフケアナースを見ればどんな悩みも解決できるというサイトを目指しています。

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